出典:法務省
人権作文とは
人権作文とは「人権」をテーマに思ったことや考えたことを自由に書いた作文のことです。
これに加えて、
- 「人権を守る」
- 「人権に関する意識を高める」
という内容で書けると、なおいい人権作文になります。
人権とは?テーマやネタ
人権とは人が社会で生きていく上で当たり前に持っている権利です。
例えば
- 自由である
- 平等である
- 差別されない(男女・障がい者・外国人)
- いじめられない
- ひどい刑罰を受けない
- おどかされない
- 自由に物事を考えていい
- 意見や発表が自由にできる
- 教育を受けられる
- 政治に参加できる
- 財産を奪われない
- 裁判を受けられる
- 休むことができる
- 奴隷にならない
- 一人の人間として認められる
などなど、人権は幅が広いです。
ほかにも人権にはいろいろな種類があり、考え方によっては、命のことも、親切にすることも、環境を大切にすることも人の生活に関わること全てが人権です。
ただ、あやふやだと作文しづらいので上の項目を参考にしてください。
書き方、サンプル例文集
書き方にこだわる必要はありません。
ですが、もし全然書き始められない場合には参考にしてください。
書き方
作文の書く順序は
- きっかけなどを簡単に
- 具体的な経験やエピソード
- 自分が思ったことや考えたこと
- これからどうしていきたいか
の形がいいでしょう。
サンプル例文集
上の1〜4のそれぞれについて、サンプル例文を紹介します。
きっかけ
ここでは自分がそのテーマと出会ったときのことを簡単に書きます。
自分の人権作文の紹介文ですね。
- 人権はすべての人が生まれながらに持っている当たり前の権利です。しかし…
- 私は◯人家族で祖父母と一緒に暮らしています…
- 「(具体的な発言)」これは私が◯◯の時に言われた言葉です…
- みなさんは、◯◯と聞いて何を思い浮かべますか…
- 私は◯◯部に所属しており、帰りは遅くなってしまいます…
- 私は育った町は山と川に挟まれる自然豊かなところでした…
具体的な経験やエピソード
ここは具体的な内容を書きましょう。
自分のことであれば経験を、読んだり聞いたりしたことであればそのエピソードを書きます。
注意は「具体的」と「細かい」は違うという点です。
具体的な内容を書こうとすると細かくなってしまいがちですが、
大切なのは
- 読んでいる人に疑問が出ないこと
- 流れがよく分かること
です。
文字を稼ぎたいところかもしれませんが、
ここが長すぎるとバランスが悪くなり、いい文章にはなりません。
先日その兄がガールフレンドを家に連れて来て、家族全員で食事をしました。
しかし、そのガールフレンドはおはしを上手に使うことが出来ません。
事情を聞いてみると彼女は外国人の留学生で元々おはしを使ったことがなかったそうです。
それを聞いたおばあちゃんが「外国人彼女なんて認めないよ」と急に怒りだしてしまいました。
それまでは楽しく食事をしていたのに、彼女が外国人であるというだけの理由でした。
思ったことや考えたこと
上で書いたエピソードから自分が思ったことや考えたことを書きます。
ここも色々な書き方があると思いますが、うまくいく文章を一つ紹介しておきます。
たしかに、Bかも知れません。
でも、CなのでAだと思い(考え)ます。
まずは意見や思ったこと(A)を書きましょう。
しかし、あなたの意見が常に正しいとは限りません。
あらゆるものに疑問や反対意見はあります。
そこでBの部分で自分の意見と違う人の意見を考えて書きましょう。
そのうえで理由(C)をつけて自分の意見(A)をもう一度表現します。
この書き方は「譲歩」といい、「ちゃんと考えている」ということをアピールする文です。
私は外国人だからという理由だけで人を判断する考え方は間違っていると考えます。
たしかに、外国では日本と違う文化があり、理解するのに時間がかかることもあります。
また、外国人という理由だけで怒ったのではないのかもしれません。
しかし、まずはお互いのことを知るために話し合うことが大切だと考えます。
そのため、外国人という理由だけで人を判断するような考え方は間違っています。
どうしていきたいか
最後にまとめです。
まず自分の意見をまとめ、次にテーマについて改善する方法や自分の希望を書きます。
こちらも参考となる文章を一つ紹介します。
もしかしたらBまですることはできないかもしれません。
でも、Cをすることは簡単なことだと思います。
私はこれからは、まずCをすることを心がけていきたいです。
Aの部分はまとめた自分の意見です。
あまりに繰り返しになる場合は表現を変えて書きましょう。
そして最高の理想をBに書きます。
たしかに理想は実現できないかもしれません。
そこで、自分が確実にできることをCの部分で言いましょう。
現実は厳しいことも多いです。
一気に変えることは出来ないかもしれませんが、
よりよい社会のために、できることを考えてみてください。
この経験から私は出身や外見などで人を判断するのではなくまず話し合うことが必要だと考えるようになりました。
すべての人と完璧に分かり合うことは出来ないかもしれません。
でも、まず話をしてみることはできると思います。
私はこれからは、自分たちとは違う、よく知らない人だからといって遠ざけるのではなく、まずはお互いを知るために話し合うようにしていきたいです。
参考
上の「サンプル例文」のところで例文を挙げていますが、
もっといい例文が以下のサイトで紹介されています。
参考になるでしょう。
まとめ
- 人権作文は人権について思ったことや考えたことを自由に書いた作文
- 人権は生活に関わること全てと言える
- 書き方の例は
- 1. きっかけ
- 2. 具体的な内容
- 3. 考えたことや思ったこと
- 4. これからどうしていきたいか
人権作文には「こう書かなければいけない!」というルールはありません。
自由に書いて提出しましょう。
いい作文を期待します。