広島中学 理科実験で21人搬送 体調不良の原因は?換気不十分か

5月2日の午前、広島県で理科の実験中に体調を崩した生徒21人が病院に搬送されました。実験内容は鉄と硫黄の加熱で起きる化学反応を確かめるものだったそうです。自分もやった記憶がありますが、特に難しい事件ではなかったように思います。経緯や原因はどうだったのでしょうか。

スポンサードリンク

実験中に生徒21人が喉の痛みを訴える

21人が搬送されたのは、広島県大竹市の小方中学校でした。

経緯は

  • 5月2日午前9時過ぎ頃、中学2年の生徒34人が理科の実験
  • 鉄と硫黄の粉を混ぜ合わせ、ガズバーナーで加熱する
  • 途中で生徒21人が喉の痛みなどを訴える
  • 教室は換気扇を回すものの、窓は開けていなかった
  • 生徒らは病院に搬送されるが症状は軽い

というものです。

状況から換気不足が推測されますね。

しかし、そこまで危険な実験という印象ではありませんでした。

原因は何なのでしょうか。

鉄と硫黄の化学反応

まずは実験内容を確認します。

自分が取り組んだ実験では試験管で反応を見るものでしたが、たしかにこんな感じでした。

はじめはガスバーナーで加熱する必要がありますが、その後は反応時に発生する熱で自動的に反応が進むんですよね。

実験の流れをを確認しておきます。

  • 実験前、鉄粉と硫黄とを混ぜる
  • 磁石とくっつくか → くっつく
  • うすい塩酸を加える → 無臭の気体(水素)が発生
  • これでまだ金属の性質を持っていることを確認
  • ガスバーナーで加熱する
  • 化学反応が進み色が黒くなる
  • 磁石とくっつくか → くっつかない
  • うすい塩酸を加える → 卵の腐ったような臭いの気体(硫化水素)が発生
  • これで金属の性質がなくなり別の物質になったことを確認

というものです。

化学反応で全く別の物質になることを確認する実験ですよね。

では体調不良の原因は何だったのでしょうか。

硫黄酸化物や硫化水素はは毒

この実験で体調不良を起こす原因として考えられるのは

  • 硫黄酸化物(化学反応中に発生)
  • 硫化水素(反応後薄い塩酸を加えることで発生)

でしょう。

この実験ですべきことは「換気しながら実験をすること」です。

つまりこれらの気体には毒性があります。

硫黄酸化物

酸性雨の原因とされていることで有名ですが、少量でも鼻や喉への刺激、大量に吸い込むと短時間で命の危険があります。

硫化水素

卵の腐ったような特有な臭いで少量でも気が付きます。

やはり大量に吸い込むと呼吸麻痺などから命を落とす可能性があります。

いずれも危険な気体ですね。

これらは硫黄を含む火山で多く発生しており、そのため賃金のために硫黄を運ぶ労働者は命と引き換えに作業をしているというドキュメンタリーが作成されていました。

それとは別のものですが、同様の動画を紹介します。

換気が不十分だった可能性

換気扇は回していたものの、窓は開けていなかったということです。

なぜ窓を閉めていたのかを考えるために、5月2日(火)午前9時頃の広島県大竹市の天候を確認したところ、

  • 天気:晴れ
  • 気温:18.1度
  • 風:北北東の風、秒速5メートル

ということでした。

やや強い風が吹いていたようです。

もしかしたら実験で火を扱うので、風に煽られ何かに引火するのを防ぐための措置だったのかもしれません。

しかしこの実験では発生する硫黄酸化物や硫化水素に対処するためには換気扇では不十分で、窓を開けた換気が必要だったということでしょう。

まとめ

自分が実験したときには全く難しい実験ではなかった印象です。

ただ調べてみると、この時の反応の熱は約800度にもなるそうです。

硫黄酸化物や硫化水素以外にも危険があったことが分かりました。

おそらく生徒もいつもの通り実験に臨んでいたのでしょう。

先生も生徒も危険性を十分注意して実験を行うことが必要ですね。

今回は搬送された生徒らも軽症ということで一安心です。

スポンサードリンク

シェアする

フォローする