
イタリアのペルージャ付近でマグニチュード6.2の地震が発生し、大きな被害が出ていると報道されました。
遠く離れた国ですが、イタリアは地震に弱いというイメージがあるため心配です。
現状はどうなっているのでしょう。
地震の概要
今回の地震の概要は
- 震源:イタリアの中部ペルージャ付近
- マグニチュード:6.2
- 震源の深さ:約10km
- 発生時刻:午前3時30分頃(イタリア時間)
早朝の発生ということで、阪神淡路大震災を思い出させます、多くの人が寝ているはずで活動中ではない分の被害が心配されます。
(現在はサマータイム中なので日本との時差は7時間です。)
震度は?
世界的に震度にはいくつかの種類があり、イタリアで使われているものと日本で使われているものとで違いがあるため、一概に数字を比べることはできないようです。
そのため日本の震度では測れませんが、似た状況の地震で震度を推測します。
熊本地震(2016年4月14日)
- マグニチュード:6.4
- 震源の深:約10km
- 最大震度:7
つい先日の熊本地震とほぼ同じ規模の地震でした。
そのため一部では震度7クラスの揺れが起きていることが予想されます。
現在最も揺れたと言われているのがノルチャ近郊のアマトリーチェという人口約2600人ほどの地域で、街の建築物の多くが崩れてしまっているそうです。
映像を見ても被害が尋常でないことが分かります。
イタリアの被害の原因
引用:RSN_Seisme-Italie_20090406_v2
イタリアでの地震のの震度分布です
今回の地震もそうですが、イタリアは地震に弱いというイメージがあります。
しかし、調べてみたところ地震の少ない国でもないようです。
過去の大地震
- 1976年 イタリア北部(マグニチュード6.5)
- 1980年 イタリア南部(マグニチュード6.8)
- 2009年 イタリア中部、ラクイラ地震(マグニチュード6.3、震源の深さ約5km)
- 2012年 イタリア北部(マグニチュード6.0、震源の深さ約5km)
これを見るかぎり、イタリアでは地震は多いといえるでしょう。
地震対策
では地震対策はできているのでしょうか。
今回の報道でも目立つのが建物の倒壊です。
石や煉瓦でつくられているようですが、これでは地震に対して脆くなってしまうと考えられます。
イタリアの建築物の耐震基準について調べてみました。
イタリアの建築物の耐震基準
過去の地震でも多くの被害を出してきた建築物の崩壊です。
そのため、2003年以降はイタリアでも耐震基準が設けられいます。
しかし、それでも建築物が崩壊してしまうことには原因がありました。
それは
- イタリアでは古い建築物に価値があるとされること
- 古い建築物への耐震補強ができないこと
などです。
イタリアの街並みや風景を見ると、歴史や伝統を感じとても素晴らしいものだという印象を受けます。
このようにイタリアでは古い建築物に価値が置かれるため、結果的に自信に脆くなってしまっています。
また、新しい建築物に耐震基準を設けることはできますが、すでに出来上がっている建築物の全てに耐震補強を強制することは現実的ではありません。
さらに、レンガでできた家などは、耐震補強自体が難しく、弱いままの建築物が残っている現状だそうです。
イタリアの最新情報を得るためのサイト
最新情報を得るために役立つサイトを紹介します。
共に英語(イタリア語もあります)ですが、日本のニュースサイトよりも早い情報が得られるはずです。
まとめ
- イタリアのペルージャ付近でM6.2の地震が発生
- 発生したのは現地時間の未明
- 最大震度は7クラスが予想される
- 一番揺れたところでは街の建造物の多くが倒壊してしまっている
- イタリアは地震が多く、耐震基準もあるが、古い建築物が多く倒壊や被害も多い
映像や画像を見る限り、通常の生活が送れるとは考えづらい現状です。
まずは被害者の救出がスムーズに進み、混乱が抑えられ、確かな毎日を送れる段階への回復を願います。